ムーアの法則と集積の効果

技術情報

ムーアの法則をご存知でしょうか? 半導体の集積密度は約2年で2倍になるという経験則です。インテル社創設者のゴードン・ムーアが提唱したとされています。

過去30年くらいはその通りに推移して来ました。しかし、半導体の単位としてのトランジスタの大きさを無限に小さくすることは物理的に不可能ですのでどこかで限界は来ます。

ムーアの法則は良いとして、半導体の集積密度が上がるとどのようなメリットがあるのかを説明します。

先ず、基板面積が小さくなるため、製品が小型になる。これは明白ですよね。半導体の集積物、ICが小さくなるわけですから。

次に、ICが安くなる。これはなぜかというと、ICはシリコンウェハーという板の上に回路情報を写真の焼き付けの様に露光して作成して行きます。つまり、同じ面積のウェハーからより多くのチップが取れるわけですからコストが下がります。しかし、より集積度の高いICを製造できる工場の新設など設備投資に膨大なお金(一つの工場新設に兆円単位の投資が必要)がかかるため一概に安くなるとは言いにくいのが現状です。

更に、消費電力が小さくなる。これは説明が必要です。集積回路の中は主にトランジスタと配線で構成されています。最近のICは一つのICの中に数千万個以上のトランジスタが入っています。そしてそのトランジスタ一つ一つを配線が繋いでいます。トランジスタや配線は大きくなれば(寄生)容量というものが大きくなります。容量が大きくなるとたくさんの電流が必要になります。つまり集積度が高まって小さくなればそれだけ容量も小さくなり、少ない電流で動かせるわけです。

将来は全ての機能が一つのICの中に入る、SoC(System on chip)が主流になると思います。現在でもSoCは存在しますが、汎用性を持たせるために機能で分かれています。(表示部だけのSoCとか)そうなると、更に安く、小さく、長時間駆動が可能になるわけですが、製造できるメーカーは限られてきます。なぜならばすべての機能を1社で網羅できるためには、膨大な資本と技術者の確保が必要になるからです。日本はこの点で有利な位置にいますが・・・

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