特許明細書の言い回し

特許情報

特許を一度でも申請したことがある人でしたらわかると思いますが、弁理士の作成する明細書(技術的な説明が書かれた書類)の異様な言い回し。会社勤めの頃は、自分が出した特許の百から二百ページくらいの明細書をチェックしなければならなかったのですが、まるで英語を読んでいるようでした。

一応、私は日本語のネイティブだと信じているのですが、非常に難解な文章です。技術、理科系の文章なので、形容詞、副詞の類が無いのは理解できます。しかし、とにかく一文が長い。数行に及ぶこともあります。そして、まるで下手な(弁理士さんごめんなさい)英訳の様な感じの繰り返し。例えば、「AはいわゆるBが言うところのCであって尚且つDまで・・・」なんて言い回しが延々と続く。自分で考えたアイデアの内容なのに英文解釈のようなことをしなければなりません。正確を期するために仕方がないのでしょうが、もう少しどうにかならないかと思っています。

実は、発明者本人ならば、自分でこの特許明細書を作成して特許庁に申請することができます。手数料も印紙代(1万数千円)程度で済みます。しかし、あの独特の言い回しは、弁理士の方が好んで使っているのではなく、特許庁の審査官のためだと思います。どういうことかと言いますと、あの特許語(?)で書かないと審査官の受けが悪くなると思うのです。リエゾン(アイデアの技術的整理と肉付け)をしっかりしたとしても、普通の弁理士だと特許化は10%(*注)でしょうか。優秀な弁理士だと30%(*注)くらいに跳ね上がります。これは申請時の明細書の書き方が後々の中間処理(次の機会に説明します)と呼ばれる手続きで活きてくるからです。発明者と言えども特許語は素人です。権利化をしたいならば弁理士の先生(我々の業界ではこう呼びます)に依頼するのが間違いないでしょう。

(*注) 弁理士の先生によりますと、この数字は業種によって大きく異なるそうです。本ブログの例は特許競争の激しい家電系映像分野の場合です。

»
  • LINEで送る

音声ミュートを解除すると軽快な音楽が流れます (^^♪